西の湖エコロジーハイキング

2023年9月11日 12:15:29

【レポート】8/5(第2回)西の湖エコロジーハイキングを開催しました!

  • 静かな水辺

 近江八幡市にある西の湖の周りを季節ごとに3回にわたって歩く「西の湖エコロジーハイキング」(主催:近江八幡市企画課)が行われています。今回は、夏!8月の土曜日、夕暮れから夜にかけて、安土コミュニティセンターから、安土B&G海洋センターの先にあるヨシ原までを往復し、ツバメの大群が一斉にねぐらに入る様子を観察しました。

西の湖のヨシ原は近畿地方で最大級。そこをねぐらにするツバメ

(写真)長年ツバメの観察をされている三木勇雄さんにガイドしてもらいました

 西の湖は琵琶湖最大の内湖であり、ヨシ原は近畿地方で最大級です。そのヨシ原をねぐらにするのがツバメです。ツバメは、よく民家の軒下などに巣をつくり、子育てをする姿を見かける方もいると思いますが、巣立った後は、湖や河川にあるヨシ原をねぐらにするそうです。

 今回は、ツバメの観察を長年続けておられる三木勇雄(みきたけお/近江八幡市安土町下豊浦在住)さんにガイドしていただきました。

 この日の日の入り時刻が19時前。まだ空が明るい中、三木さんのガイドでヨシ原へ。歩いている最中にも田んぼの方から西の湖にめがけて勢いよく飛び込んでくるツバメの集団にでくわしました。また、三木さんの合図で上空に目をやると、西の湖上空にごま粒のような細かい黒いかげ(ツバメの大群)が飛んでいるのが見えました。

 ツバメのねぐらの場所は、日によっても違っているそうで、三木さんは「せっかくの観察会を開いても、全然見られない日もあるし、今日は、これだけ見れて良かったなぁ」とおっしゃってくださいました。

(写真)ヨシ原の上を飛び交うツバメ

 参加者からは「わが家にいつも巣をつくるツバメがいて、それを見守っているのだけど、チラシで〈ツバメのねぐら入り〉というのを見て、どういうこと?と不思議に感じて参加しました。うちに来ていたツバメも、西の湖のヨシ原に来ているのかなと思うと感動しました」と言った声が聞かれました。

 

豊かな自然と古代からの深い歴史を感じる豊浦を歩く

(写真コラージュ)ハイキングの様子

 今回のコースは、JR安土駅から歩いて集まれる安土コミュニティセンターを出発点として、古くから〈豊浦〉と名付けられてきた地域を歩きました。事前に、地元の歴史にくわしい方に教えていただき、安土のまちの地理的な特徴も踏まえ、国土地理院による1924年の地形図と、地理院地図(電子国土Web)の「自分で作る色別標高図」を参考資料として、いまの街並みと、かつての古い街並みとを比較しながら歩きました。

 なお、地元の方に教えていただいた受け売りにはなりますが、安土のまちは、織田信長が建てた安土城でたいへん有名ですが、その実、安土城ができる以前にも、古くは縄文時代早期から人びとがすみついていたことが遺跡から判明しており、また、古墳時代のものと見られる県内最大級の前方後円墳が見つかっているなど、長きにわたって豊かな自然環境のもとで人びとが持続的に暮らしてきた地域であることがよくわかりました。

 参加者からも「(小中の湖や大中の湖が干拓される前の)古い地形図を見ながら歩くことで、かつての町並みを想像できたのが良かった」という声が聞かれました。

 

安土コミュニティセンターから活津彦根神社、安土B&G海洋センターを通るルート

(画像)水辺のエコロジーフットパス計画in西の湖(ドラフト版)より抜粋

 なお、今年度、3回実施する西の湖エコロジーハイキングの終了後には、「西の湖エコロジーフットパスマップ」を作成予定です。第2回の今回は、ゲストの三木さんや、事前に街並みの歴史について教えていただいた地元の方、また、一緒に歩いてくださった参加者の皆さまから、あらたな気づきをたくさんいただくことができました。心から感謝申し上げます。

(写真)夕暮れの西の湖のヨシ原にてツバメのねぐら入りを観察する様子

 なお、次回、第3回は、10月15日(日)に、円山・ヨシ工芸体験コースを歩きます。くわしくは、以下のリンク先にてご確認ください。

 

(開催情報)
西の湖エコロジーハイキングの開催について
https://www.city.omihachiman.lg.jp/soshiki/kikaku/sdgs/25345.html

(画像)西の湖エコロジーハイキングチラシより